治療Q&A

Q. 酸化療法はどんな効果があるのですか?

毒性酸素でがんを攻撃します。

 がんは酸化されると非常に弱いことが分かってきました。また、がんは酸素を嫌います。強い酸化の働きをがん細胞へ及ぼし、一方で酸素を豊かに含む血液を全身に行き渡らせることで、がん細胞が発育・増殖しにくい体内環境をつくります。さらに、免疫力を底上げしてがんと戦える状態にもっていく、これが酸化療法の目的です。酸化療法は温熱療法と同じで、予めストレスを与えておいて次にくるストレス傷害ダメージを小さくしようとするものです。つまり、その人の抗酸化力に合った酸化ストレスを害のない形で与えることで、抗酸化力を強化していく療法です(少量の酸化ストレスは抗酸化力=酸化ストレスへの抵抗力)。がん治療に限った効果をまとめると、以下の3点になります。
 
  ① 強い酸化によるがん細胞への直接攻撃  
  ② 全身の酸素化によるがん細胞の成長抑制  
  ③ 免疫力の向上と調整  
 
 さらに、酸化療法も免疫細胞療法との併用による相乗効果が得られ、標準治療の副作用の軽減、標準治療後の再発防止、転移抑制などへの効果もあります
 
 体内での酸化は活性酸素によるものです。活性酸素はその強い酸化力で細胞を傷つけ遺伝子にダメージを与えます。ですが、私たちは、呼吸で得た酸素を使って食べ物を燃やしてエネルギーを得ています。こうしたエネルギー代謝によって生きるエネルギーを獲得している以上、活性酸素の生成は避けられないのです。この活性酸素は別名「毒性酸素」と呼ばれます。酸素呼吸によって体内に毒ができるので、酵素を使って毒を消す仕組みを生物は獲得しています。ですから活性酸素によって直ちに病気になるということはありません。しかし、活性酸素が多すぎれば健康を害するので問題というわけです。活性酸素は悪い面だけでなく、生物が生きる上で大切な役目もしています。たとえば、酵素反応の促進や、細胞内での情報伝達メッセンジャー、体内に入った細菌などをやっつける役割も演じています。白血球は活性酸素をつくりだす仕組みを持っているので、活性酸素の働きがなければ、私たちはたちまち細菌にやられてしまうのです。ですから、一般的に「酸化は悪」「抗酸化は善」というように信じられていますが、メリットもあるので間違った認識です。しかも、この活性酸素の働きを利用しているのが放射線治療なのです。放射線によって体内の水分子を切断して活性酸素を発生させ、その毒をもってがん細胞を攻撃するというのが放射線治療です。

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